君は天使

いろいろなアイドルのオタク

「POP×STEP!?」が東京で生きる全ての人に届いてほしい

 

このアルバムには、いまの"東京"が詰まっている。

 

02月05日に発売されたSexyZoneニューアルバム「POP×STEP!?」がファンの贔屓目を抜きにしてもアルバムとしての出来が良いと思いこの記事を書くことにしました。

f:id:ichika17:20200206222541j:image

 

ポニーキャニオンさんの公式Twitterより。「極東DANCE」MV視聴ができます 

https://twitter.com/ponycanyon/status/1222805772662267906?s=21

 

↓ちなみにこちらのサイト(ポニキャ公式)からは全曲試聴出来ます

Sexy Zone Official Site|DISCOGRAPHY

 

 

2020年。来る東京オリンピック

そんな年に彼らが出したアルバムは、"様々なポップソングを『Sexy Zone』というフィルターを通して東京から発信する"というもの。

J-POPの歩んできた歴史、そして"今"も感じられるアルバムだと思います。

 

個人的にはXYZ、PAGESと続いてきた5周年以降のアルバムの中でもかなり好きです。

色とりどりのサウンドが楽しめるのに、全体で見た時にしっくりくる統一感。

それでいてセクゾの"らしさ"を損なわないラブソング。

 

ラブソングというと男女の恋愛の歌だと思われるかもしれませんが、SexyZoneが歌うのはそれだけではなく、もっと広義的で大きな"愛"でもあります。

ジェンダーレスでボーダーレスなラブ。

これだけ幅広い曲を歌いながらも一貫性が出るのは、その節々にそんな愛を感じるからかもしれません。

 

 

さて。

 

 

それでは今回のアルバムの中でも特に聴いて欲しい曲をふわっと追っていきたいと思います。

 

"東京"に夢を追い求めてきた人。

望めば何でも叶うこの街でなぜか空っぽの人。

生まれた瞬間から"東京"がそばにあった人。

 

そんなたくさんの人生を内包して回っていく。

"東京"とはつくづく不思議な街だなと思います。

 

 

SexyZoneが描く東京とは。

 

 

・恋のモード

SexyZoneが得意とする曲調です。

可愛くて疾走感のある片想いソング。初めて聴いた曲なのに既存曲かのようにとても耳馴染みが良いです。

 

これは私の想像ですが、この曲の舞台は銀座・有楽町なんじゃないでしょうか。

オシャレな彼女にすっかり心を奪われてしまった男性の恋の歌。

 

今でこそファッションといえば原宿や渋谷のイメージですが、「君に似合いの男になって表通りを腕組んで」「ショーウィンドウ越しの君が僕を見て微笑む」などの歌詞からもう少しモードで高級感のある印象を受けます。

銀座は都内有数のショッピング街で、特に高級ブティックが立ち並びます。

そして「昔のシネマのように」。

銀座・有楽町エリアには長い歴史をもつ映画館が多数あります。中でも日劇は有名ですね。

 

まぁ舞台がどこだろうと曲がとにかく素晴らしいのは変わらないんですが…銀座に行くのはいまだに緊張してしまいます笑

なんだか自分がまだこの街に見合ってないような、適当な格好じゃ歩けないような、そんな緊張感。

 

オシャレな君への憧れ。

輝かしい東京の街への憧れ。

 

東京といえばやはり魅力的な街。

そんな側面がラブソングを通してよく描かれていると思います。

 

ちなみに作詞作曲をされた浅利進吾氏は「とにかくポップであること」を意識した曲作りを心がけているそうです。

まさにPOP×STEP!?にぴったりな人選!

個人的にJ-POPといえばキャッチーで疾走感のあるサビ!というイメージなので、そんな王道ド真ん中を突かれました。

 

 

・Blessed

この曲、何も知らない人に聴かせたら絶対ジャニーズだと気づかれないと思います。

それだけアイドル感がない。いい意味でない。歌い方がまるで違います。

こういう曲もたしかにJ-POPの一角であるな、と思います。

様々なポップソングを『Sexy Zone』というフィルターを通して東京から発信する

この言葉の意味をなんとなくわかり始めた気がします。

このアルバムは、「SexyZoneのために用意された曲」だけでは意味をなさないのかもしれない。

 

「真面目に生きてきたけど何処か空っぽです」

「どれだけ満たされてもすぐまた元通り」

今、東京でこんな風に生きている人のどれだけ多いことか。

 

「世界は僕らを待ってはいないだろう それならもう少しだけ眠らずにいようか」

こういうちょっと後ろ向きな勇気が好きです。そんなものに救われることもある。

このモヤモヤした心のままでいいから、朝を迎えて、そしてもう少しだけ明日を歩いてみようか。そんな風に思わせてくれます。

眠れない夜に聴きたい曲です。

 

 

BLUE MOMENT

直訳すると青い思い出。学生時代を思い返す曲です。

 

曲中に「夜になる瞬間が一番時を感じる」という歌詞があります。

日が落ちて夜になるまでの黄昏時。

子供から大人に変わる一瞬。

思い返せば一瞬の出来事だったのに、あの時間が永遠に感じた。そんな青春時代を表現しているのかなと思います。

 

私たちはこれから枝分かれのように離れていくけれど、振り返ればちゃんと繋がっている。

これから友と別れ、それぞれの道を進んでゆくであろう学生の方にも聴いて欲しいです。

 

とにかく穏やかであたたかい気持ちになれます。「あの頃の僕ら」が背中をそっと押してくれる、そんな曲です。

特に「憧れの場所がいつのまにか毎日のホームになっていた 夢叶った瞬間だった」の歌詞は上京組には何か刺さるものがあると思います。

 

私も上京してきたクチですが(現在は色々あり地元に戻ってる)、テレビで眺めるだけだった地名がいつの間にか生活の中にいることをたまに実感しては感慨深い気持ちになりました。

東京って本当にあったんだな、みたいな。

 

私の中で東京とは結局「何かを求めて行く場所」なので、当たり前に東京がそこにいるという感覚が正直羨ましくも感じます。

そんな"東京生まれ東京育ち"の人にこそ、このアルバムはどう映るのか。

 

実際、今回歌唱しているメンバーはほとんどが東京生まれなのでそれがとても気になるんですよね。

まあ東京生まれかドイツ生まれかのどっちかなんですけど…スケールがデカい…

 

 

・○△▢

個性的な曲名ですよね。まるさんかくしかくと読みます。○だけ大きいサイズに出来なかった…笑

初期のSexyZone楽曲も数多く作詞してくださったケリーさん作詞の曲ですが、SexyZoneの活かし方をとてもよくわかってらっしゃる…

 

迷いながら毎日生きている私たちへのアンサーソングのような歌。

自分だけの幸せを見つけよう。

凹んだ数だけ自分らしいカタチになれるかもしれない。

だから君はどんなカタチをしていたっていいんだ!そう肯定してくれる曲。

そういう、誰かを優しく受け入れてくれる曲はSexyZoneにとても似合うと思います。

 

対照的に、「完璧なあいつはステキだけどダメ 彼女は語る」「本当にそうかなどうかなもう一度 近づいて離れて目を凝らして 斜めから後ろから確かめてみよう」という歌詞があります。

東京に限らず今の社会ってとにかく情報にありふれていて、それが真実でないこともある。

そんな現実に対して、本当にそうかな?色々な視点から見てみようよ!と優しく教えてくれる曲でもあります。

 

私たちも、東京という街も、きっともっと無限大の可能性を秘めている。自由に生きよう。HAPPYに生きよう。そう思わせてくれます。

 

 

・Tokyo Hipster

これを聴いて欲しくてこのブログを書き始めたと言っても過言ではありません。実際ガチです。

三浦徳子氏作詞・本間昭光氏作曲の曲。

日本の音楽シーンに欠かせない2人が関わっている。名曲でないわけがない。

 

最初の1音目から、昭和の歌謡曲を彷彿とさせる音楽。東京とJ-POPが歩んできた歴史をとにかく感じます。

イントロのブラバンをとにかく全員に聴かせたい。これをジャニーズが歌うんだぞ!

 

「渋谷あたりは谷底で 銀座はまだ海だった」

「最後の地球人だからね TokyoHipster」

歌詞も素晴らしいです。

石器時代に思いを馳せ、銀河系を歌い、大切なのは愛と教えてくれます。

そんな歌詞ある!?って思うけど!ある!!!!!なんせ三浦徳子女史だから!!!!!

 

ちなみにHipsterとは"流行の先端を行く人"という意味です。

東京からポップソングを発信していく。そんな今回のアルバムにまさに相応しいと思います。

 

こんなに昔ながらの東京を感じるのに古くささは全くなくて。すごい。脱帽です。

本当に全人類が聴いた方が良い。

 

 

・MELODY

tofubeats氏作詞作曲です。

この方が参加してくれたことで、J-POPのイマを描くこのアルバムの深みがかなり増したと思っています。ありがたい…!

 

ノスタルジックなSexyZoneの声に都会的なシンセサイザー。正直すごく合う。

彼らの若くて洗練された空気が際立ちます。

 

あたたかいサウンドに、優しく生きていこうと思える歌詞。

「明日のこともわからないのに生きるのは難しいね でも目の前の人くらいは大事に 僕ならできるはず」

SexyZoneのファンをやっていると、こういう気持ちに度々出会います。

愛とか優しさとかそういう綺麗なものを少しだけ信じてみよう。まずは自分から始めよう。

そうして、ちょっとずつ変わっていけばいい。

今日を生きる全ての人に優しく寄り添ってくれる歌です。

 

 

 

ざっくり紹介してきましたが、まだまだ素敵な曲ばかりです。

ここまでバリエーション豊かなのに全体的な統一感がハッキリしているアルバムは、アイドル以外のアーティストを見たとしてもそんなにあるものではないと思います。

全力でオススメしたい。

 

個人的に、SexyZoneはシングル「ぎゅっと」あたりから人生に寄り添う歌が増えたように思います。これがあれば迷わずに生きてゆけると思えるような、そんな指針になる曲たち。

この路線はSexyZoneにしか作れない。これからも貫いて欲しいなと思います。

 

ジャニーズの曲はファンがキャーキャー言うためだけにあるわけじゃない。もちろんそういう時もありますが。

ジャニーズに触れたことがない人にもぜひ聴いて欲しいアルバムでした。

 

サブスク解禁してないのがすごーく勿体ないのですが!ポニーキャニオンさんの方で全て試聴できますので!!!

Sexy Zone Official Site|DISCOGRAPHY

 

 

買わなくてもいいから聴いてくれ!!!!!